【Vol.538】イノベーション

7月に入り、参議院議員として24年目となりました。引き続き母校で時々教壇に立っていますが、先月の講義のテーマは「新結合の遂行を企業の実際に見る」。「新結合」とはシュンペーターの「イノベーション」のことです。先週は某企業でもシュンペーター理論における「イノベーション」の本来の意味について話をさせていただきました。学部時代の恩師はシュンペーター研究の日本の権威、故伊達邦春先生。シュンペーター研究の門下に繋がる者として、今回は「イノベーション」について整理します。

1.新結合

「イノベーション」とは「新しくする」という意味のラテン語「innovare」が語源です。新しいものを生みだすこと、既に存在するものをより良いものに昇華させることです。

「イノベーション」という言葉を最初に使ったのは経済学者ヨーゼフ・シュンペーター。経済成長理論の創設者であり、彼の「イノベーション理論」は現代の経済学者、経営者、エンジニアにも注目されています。「イノベーション」「新結合」「創造的破壊」「企業家(アントレプレナー)」等々の重要な概念を数多く打ち出しました。

国会や論壇のみならず、マスコミや日常のビジネス会話の中でも「イノベーション」という言葉が飛び交っていますが、不正確に語られていることも少なくありません。

「イノベーション」の定義が不正確に浸透すると、今後の日本を支える若者、ビジネスパーソン、エンジニアに悪影響です。結論的に言えば、「イノベーション」は「技術革新」とイーコール(同じ)ではありません。日本ではとくにこの点が誤解されています。

シュンペーターは1939年の著作『景気循環論』の中で「新結合」を実現することが「イノベーション」であると定義。1926年の著作『経済発展論』改訂版(初版1912年)に記した「新結合」と「イノベーション」という概念を結びつけました。

シュンペーターの「イノベーション」「新結合」は重要な視点が2つあります。「第1の視点」は「イノベーション」は経済や企業に関わる5つの事項に関連する「新結合」から生じるということです。

5つの事項の第1は「新しい財貨の生産」。消費者にとって、未知あるいは新しい製品や商品やサービス等が生み出されることを意味します。

第2は「新しい生産方式の導入」。必ずしも科学技術的な新しい発見や発明を意味するものではなく、製品や商品の流通方法や取扱方法の変革も含んでいます。

第3は「新しい販路の開拓」、第4は「新しい原材料供給源の獲得」、第5は「新しい組織の実現」。これらは言葉の意味から何となくイメージできると思います。

以上の5つをあえてカタカナ英語で表現すれば、第1は「プロダクトイノベーション」、第2は「プロセスイノベーション」です。

例えば、回転寿司。寿司は高価で食べられないと感じていた消費者に対して、工場のベルトコンベアを活用することで回転寿司が誕生しました。注文が入る前に機械を使って大量生産することで価格が下がり、寿司は気軽に楽しめる食べ物に進化。プロダクトとプロセスの「新結合」です。

企画、製造、販売を垂直統合させたファストファッション等も同じような「新結合」。ユニクロやニトリ等の事例です。大量生産と流通方法の見直しによって生まれた「イノベーション」です。

第3は「マーケットイノベーション」。固定観念に囚われずに新しい市場、潜在的市場を創出することを意味します。例えば、ヤマト運輸。元々は有名百貨店の近距離輸送を担うトラック運送会社でしたが、個人宅配に着目。個人宅配はコスト高で不採算という業界の常識を覆し、「小さな荷物も多数集まれば大きな流れになる」と発想転換。個人宅配市場を開拓し、その後もスキー・ゴルフ・冷蔵宅配等の分野を創造。筆者もスキー宅急便はよく利用しました。

第4は「サプライチェーンイノベーション」。新たな原材料供給源を見い出すことは多くの分野で行われています。バイオマス発電や再生繊維アパレルなど、よく考えると事例はたくさんあります。供給源拡大・多様化は経営リスク回避の意味も持ちます。

第5は「オーガニゼーションイノベーション」。マクドナルドやセブンイレブン等が導入したフランチャイズ方式等、新しいビジネス組織が「イノベーション」に繋がりました。フランチャイズ方式はキリスト教会型の組織モデルを飲食店や小売店等と「新結合」させた発想と言われています。第2の「プロセスイノベーション」でもあります。

企業の組織形態のあり方は時代と共に変化しています。組織形態次第で、事業や経営が硬直化することもあれば、「イノベーション」が起きることもあります。リモートワークの普及も新たな組織形態のひとつ。そのことが、新たな発想、製品、商品、サービスを生み出す契機になる場合もあります。

全社員が社内運営における決定権を持つ「ホラクラシー」という組織、上司と部下の関係性がない「ティール組織」等々、組織のあり方も「イノベーション」の一因です。

6月18日の日経新聞に、三井住友銀行が年功序列賃金を廃止し、極めて能力給色が濃い人事制度に変えると報道されていました。日本の硬直的組織・人事制度の象徴とも言えるメガバンクの今後の変化に注目したいと思います。

シュンペーターはこれら5つの事項の「新結合」によって「イノベーション」が起きると指摘しており、「イノベーション」とは「技術革新」のことではありません。

もちろん、「技術革新」が5つの事項に「新結合」を生み出す契機となる可能性が大いにあることから、「技術革新」が「イノベーション」と無関係なわけではありません。

シュンペーターは「イノベーション」を起こす人を「企業家」と呼んでいます。「起業家」や、単なる「事業家」「経営者」と区別しています。

日本では「技術革新こそがイノベーション」という考え方が根強く、画期的な製品、商品、サービスを生み出すことを過大に重視。結果的に、その誤解が日本で「イノベーション」が発生し難い一因になっていると思います。

2.ニーズとシーズ

「第2の視点」は「新結合」を生み出す「ニーズ(必要性=欲求)」と「シーズ(種=解決策)」の組み合わせです。

「ニーズ」には顕在ニーズと潜在ニーズがあります。「シーズ」にも既存シーズと新規シーズがあります。つまり、「新結合」を起こす「ニーズ」と「シーズ」の組み合わせには、①顕在ニーズと既存シーズ、②顕在ニーズと新規シーズ、③潜在ニーズと既存シーズ、④潜在ニーズと新規シーズ、の4通りがあることになります。

シュンペーターが「イノベーション」の説明のための比喩に使ったのは「馬車」です。少し自論も加味して説明します。

人間には「移動したい」というニーズはあるものの、昔はその手段(シーズ)として「歩く」という選択肢しかありませんでした。

畑を耕すための農耕馬が存在していました。「移動したい」ということと「馬」が「新結合」して「馬に乗って移動する」ことを考えつきました。

日本ではここまででした。古くは貴族の乗る牛車はありましたが、あくまで貴族の乗り物。馬は武士が乗るか、荷車を曳かせる動物という発想で停滞していたと言えます。

西洋では「荷車」を馬に曳かせる、それに人が乗る、つまり「馬車」という「新結合」に到達します。これは顕在ニーズが既存シーズと「新結合」した事例です。

「馬車」が定着すると、長距離移動は馬車に乗るのが常識となり、やがて「もっと速く移動したい」という潜在ニーズが生まれました。

そこに「蒸気機関」という新規シーズが技術革新によってもたらされ、馬の代わりに蒸気機関車で荷車や客車を曳くという「新結合」から「鉄道」が誕生しました。つまり、蒸気機関車は新しいソリューション(解決策)です。

シュンペーターは著作の中で「馬車を何台繋いでも、鉄道にはならない」という名言を遺しています。「ニーズ」と「シーズ」の「新結合」によって新しいソリューションが生まれるとともに、「技術革新」を伴う「新結合」もあるということです。

シュンペーターの教え子である経営学者ピーター・ドラッカー(1909~2005年)は「イノベーション」を創出する契機として、①予期せぬこと、②理想と現実のギャップ、③潜在ニーズ、④産業構造変化、⑤人口構造変化、⑥意識変化、⑦発明と発見、の7つを列挙。

ドラッカーは1985年の著書『イノベーションと企業家精神』の中で「イノベーションとは、技術というよりも経済や社会に関わる用語である」と述べています。

そのドラッカーが「イノベーション」の好事例として取り上げる人物が1831年に機械式刈取機を発明したサイラス・マコーミック(1809~1884年)。「現代農業の父」と言われています。彼が発明した機械式刈取機の生産性は従来の5倍。典型的な技術革新でした。

しかし、機械式刈取機は価格が桁違いに高く、農家は購入できません。そこでマコーミックは機械式刈取機の代金を分割払い(割賦方式)にすることを提案。これが奏効し、機械式刈取機の市場は一挙に拡大。農業生産高も爆増。他分野で活用されていた割賦方式を農機販売に「新結合」させたのです。

「イノベーション」は「技術革新」とイーコールではないものの、「技術革新」による新規シーズには既存シーズからは生まれないソリューションを生む可能性があります。

顕在ニーズと既存シーズの「新結合」であっても、その「新結合」が「これまでにないもの」であれば新たな価値を生むソリューションになり得ます。上記の「馬車」の例です。

スマホは新規シーズでした。ガラケー時代の2007年以前はスマホを想像できないことから、スマホがなくても不満はありません。当然です。しかし、iPhone登場によってガラケーでは満足できなくなり「携帯電話をPCのように使いたい」という潜在ニーズが掘り起こされました。

「イノベーション」とは潜在ニーズと新規シーズの「新結合」により、潜在ニーズが顕在ニーズ化していく契機とも言えます。顕在ニーズ及び潜在ニーズと既存シーズの組み合わせでも起きます。潜在ニーズと新規ニーズの「新結合」であればなおさらです。

シュンペーター研究で知られ、実業家でもあるハーバード大学教授クレイトン・クリステンセン(1952~2020年)は著書『イノベーションのジレンマ』(1997年)の中で「イノベーションとは一見関係なさそうな事柄を結びつける発想」と表現し、「イノベーション」を「持続的イノベーション」と「破壊的イノベーション」に分類しました。

「持続的イノベーション」は「創造的イノベーション」とも表現し、「今ある製品やサービスを改良・改善してより良いモノを生み出す手法」と定義。企業が往々にして取り組んでいる手法です。

「破壊的イノベーション」は「新たなアイデアを積極的に取り入れ、既存の仕組みやルールとは全く異なる新しいモノを生み出す手法」と定義し、さらに「新市場型破壊」と「ローエンド型破壊」に分類しました。

「新市場型破壊」は技術革新によって現在の市場を破壊する「イノベーション」です。デジカメやPCの登場が撮影や印刷の市場を大変革したこと等がこれに当たります。「ローエンド型破壊」は価格破壊が代表例。低価格で現在の市場を破壊する「イノベーション」です。LCCによる格安航空券の登場が航空産業の既存構造を破壊しました。

iPhoneを世に送り出したスティーブ・ジョブズも「イノベーションの源泉である創造力とは、多様なモノをつなぐ力、一見関係ないように見える様々な分野の疑問・課題・アイデア・閃き等を繋ぎ合わせる力」と表現しています。

「イノベーション」は必ずしも「0から1を生む」ことではありません。技術革新は時に「0から1を生む」衝撃的変革をもたらしますが、それは稀なことです。

「イノベーション」の本質は「1を10や100にする」ことという「スケーリング(市場拡大)」にあります。社会実装してスケーリングを実現することなく、技術開発だけで満足していた日本企業は「技術で勝って事業で負ける」事態に陥りました。

「技術」は重要ですが「アイデア」や「販路」も重要です。「技術」だけでは「イノベーション」は起きず、「事業」を創造することが肝要です。「イノベーション」を「技術革新」と捉えがちな日本企業が肝に銘じるべきポイントでしょう。

シュンペーターは「イノベーションを妨げる3つの壁」を指摘しています。第1は、イノベーションには経験よりも洞察を必要とするが、経験に頼りがちであること。第2は、実証されていない新しいことを始める難しさ。第3は、新しいことを始めることで受ける抵抗と批判。

この壁を破るために「イノベーション」は自力で起こすという「プロダクトアウト」「自前主義」の考えに囚われず、外部パートナー、部外者の力を借りることが重要としています。言わば「オープンイノベーション」。内輪の固定観念からの脱却です。「イノベーション」が起きる偶然を待つのではなく、起きやすい環境を創ることが重要です。

以上の整理を踏まえつつ、日本企業が海外企業にに比べて「イノベーション」が起きにくい原因を想像してみると、自前主義(内輪の固定観念への拘り)、短期的成果の追求、人材流動性の低さ(外部のアイデアとの非遭遇)、保守的思考、人材不足(質の低下)等々、様々なことが思い浮かびます。

以上の内容を踏まえ、日本における「イノベーション」に対する誤解を解くためのポイントを整理します。

第1に「イノベーション」に「技術革新」等の外部要因は必須ではありません。「イノベーション」は内発的であり、イーコール「技術革新」ではありません。また、イノベーションとインベンション(発明)は本質的に異なります。

第2は「スケーリング」。新技術を発明しても、それを社会実装し、市場を創造・拡大できなければ意味がありません。「0から1を生む」ことではなく「1を10や100にする」のスケーリングが核心だとすれば、日本国内で小さな市場を創っても「イノベーション」にはなりません。世界に市場を創造することが目標です。

そのためには市場のデファクトスタンダードを握ることが肝要。真似されることは「イノベーション」の証。iPhoneは真似されて類似品だらけの市場になってもデファクトスタンダードを勝ち取っています。誰にも真似されないニッチな製品や商品では「イノベーション」は起きません。

第3に内発的に「イノベーション」「新結合」を起こすには、固定観念の呪縛から逃れることが肝要。「新結合」は同質的な議論からは生まれません。

第4に「イノベーション」は「創造的破壊」。既存の構造を「破壊」し、新しい構造に組み替えることを意味します。英語で表現すれば「Make(新規)」でも「Remake(模倣)」でもなく、言わば「Mix(混合)」です。

シュンペーターは著書『経済発展理論』の中で次のように述べています。曰く「経済における革新は、新しい欲望がまず消費者の間に自発的に現われ、その圧力によって生産機構の方向が変えられるというふうに行われるのではなく…(略)…、むしろ新しい欲望が生産の側から教え込まれ、したがってイニシアティブは生産の側にあるというふうにおこなわれるのが常である」。

つまり、主導権は生産者・企業家側にあるということです。シュンペーターは「新結合」を目指す企業家は「潮の流れに逆らって泳ぐようなもの」とも述べています。

3.日本への警鐘

シュンペーターは「新結合」の段階で重要になるのが企業家・イノベーション・銀行の3つの要素としています。

このうち銀行は、企業家に融資を行い、企業者はその資金をもとに製品や商品やサービスを生み出し「イノベーション」を創造します。「イノベーション」には資金が必要不可欠です。すなわちシュンペーターは資金が創造され、増幅していく信用創造の過程を重視しました。貨幣や信用を実体経済を補完する名目上の存在と見做す古典派の「貨幣ヴェール観」と対照的です。

日本の銀行が保守的組織の象徴として「雨の日に傘を取り上げて、晴れの日に傘を貸す」体質であることも「イノベーション」が起きにくい日本の傾向を助長しています。銀行の進化に期待したいと思います。この件に関係するメルマガ535号(2024年5月17日)もご一読ください。

最後にシュンペーター(1883~1950年)の生涯を振り返っておきます。シュンペーターはオーストリア・ハンガリー帝国のモラヴィアの街トリーシュ(現チェコ東部トジェシュチ)のドイツ系家庭に生まれました。

1901年ウィーン大学法学部進学、1906年博士号(法学)取得、1908年『理論経済学の本質と主要内容』発表、1909年ツェルノヴィッツ大学准教授、1911年グラーツ大学教授、1912年『経済発展理論』発表、1913年米国コロンビア大学客員教授(名誉博士号授与)、1919年オーストリア共和国大蔵大臣就任(同年辞職)、1921年ビーダーマン銀行頭取就任(1924年経営危機のため頭取解任)、1925年ボン大学教授、1927年ハーバード大学客員教授、1932年同教授。同年、訪日するとともに、ナチスから逃れて米国移住。1939年『景気循環理論』発表、1942年『資本主義・社会主義・民主主義』発表。計量経済学会を創設し、米国経済学協会や国際経済学協会の会長職を務めました。1950年66歳で逝去。遺稿を元に1954年『経済分析の歴史』が出版されました。

ちょっと専門的で恐縮ですが(僕も一応アカデミアの端くれです)、シュンペーターはワルラスの一般均衡論に基づく市場均衡状態を沈滞と見做し、沈滞状態を脱する契機が「イノベーション」であると考えました。

市場経済は「イノベーション」によって不断に変化し、「イノベーション」がなければ市場経済は均衡状態に陥り、企業家利潤は消滅し、利子はゼロになると指摘。企業家による「イノベーション」「創造的破壊」がなければ経済は停滞すると指摘しました。

以上のように、シュンペーターは「イノベーション」を経済発展の原動力と位置付け、経済発展は2つの段階から成り立つと分析。第1は「経済の循環的変化」です。人為的に外部から影響を受ける変化でなく、経済自体の変化、つまり景気循環です。

第2は「経済の断続的変化」。この段階で「新結合」による「イノベーション」が起きます。あるいは「新結合」による「イノベーション」によってもたらされます。

第2段階が発生した後には、「イノベーション」による独占利潤を手にした先行企業に後続企業が追従し、信用収縮を伴いつつ徐々に経済が均衡化し、第1段階の景気循環の波に飲み込まれるとしています。つまり、第1段階と第2段階の変化が繰り返されます。

1942年の大著『資本主義・社会主義・民主主義』では「経済が静止状態にある社会においては、独創性あるエリートは、官庁化した企業より、未開拓の社会福祉や公共経済の分野に革新の機会を求めるべきである」と記しています。最近の日本社会における若者の霞ヶ関離れ、大企業離れを予見していたかのような一文です。「日本への警鐘」と言えます。

「資本主義は成功ゆえに巨大企業を生み出し、それが官僚的になって活力を失い、社会主義へ移行していく」とも記しています。これまた日本の現状に照らすと耳の痛い指摘です。かつてサッチャー首相は英国がシュンペーターの指摘どおりにならないように警戒しつつ舵取りをしていたと伝わります。

また、シュンペーターはカール・マルクスを評価していました。『経済発展理論』日本語訳(1937年)に寄せられた「日本語版への序文」では「自分の考えや目的がマルクスの経済学を基礎にしてあるものだとは、はじめ気づかなかった」「マルクスが資本主義発展は資本主義社会の基礎を破壊するということを主張するにとどまるかぎり、なおその結論は真理たるを失わないであろう」と述べています。これもまた、資本主義を装いながら社会主義的傾向を強めている日本社会に当てはまります。

晩年、シュンペーターは友人に「1人でも多く優秀な学生を一流の経済学者に育てた教師として後世に知られたい」と語っていました。その友人の息子がドラッカーです。

シュンペーターのライバルはジョン・メイナード・ケインズ。シュンペーターとは同年の1883年生まれ(1946年没)。ケインズの理論が静的経済学であったのに対し、シュンペーターの理論は動的経済学とも言われます。

日銀で18年、政治家として24年目。これまでの経験と知見から、恩師(故伊達邦春先生)とシュンペーターの慧眼に恐れ入るばかりです。

(了)