皆さん、こんにちは。今年は台風の当たり年です。そういえば、六月の弘法さんは台風で中止になりましたね。くれぐれもお気をつけください。
霊場、いよいよ世界遺産に!
今年の弘法さんかわら版は、日本最小の四国霊場の「写し」、覚王山八十八カ所霊場に因んで、巡礼や霊場にまつわる話題をお伝えしています。
全国にさまざまな霊場がありますが、このたび、紀伊半島の霊場と参詣道が世界遺産に選ばれました。
世界遺産の選定は一九七二年から始まり、現在、世界で七百八十八ヶ所が指定されています(今年七月末現在)。日本では十二番目の世界遺産になりますが、霊場巡りの全行程が選ばれたのは初めてです。
高野山を含む三つの山岳霊場
今回選ばれたのは、弘法大師ゆかりの高野山を含む三つの山岳霊場と、それらを結ぶ参詣道全体であり、極めて珍しい世界遺産です。
真言密教の根本道場「高野山」、神仏習合熊野信仰の中心地「熊野三山」、修験道の拠点「吉野・大峯」の三霊場と、それらを結ぶ「高野山町石道」、「熊野参詣道」、「大峯奥駈道」の三道です。なかでも、熊野参詣道は、高野山と熊野を最短で結ぶ小辺路のほか、中辺路、大辺路、伊勢路の四道で構成されています。この三霊場三参詣道は、世界最大の世界遺産です。
覚王山にも名所はたくさん!
日本最小の覚王山八十八カ所霊場の開祖(弘法大師)ゆかりの高野山が、世界最大の世界遺産に選ばれたのは興味深い巡り合わせですが、四国霊場全体が世界遺産になれば、今回の紀伊半島を上回る規模です。四国霊場の世界遺産入りが実現するといいですね。
覚王山周辺には、日本で唯一の本物の仏舎利が祀られている仏教十九宗派の共同寺院日泰寺をはじめ、鉈薬師、山神社、上野天満宮、尋盛寺、大龍寺、正法寺尼学林、城山八幡宮、桃巌寺など、名所旧跡が目白押しです。世界遺産入りというわけにはいかないですが、地元の史跡は大切にしたいものですね。
「弘法さんを語る会」開催!!
さて、このかわら版も三年目に入りました。おかげさまで、編集部も日泰寺や覚王山周辺の歴史などを少しは知ることができました。また、弘法大師のことについても、一段と興味がわきました。もっといろんなことを勉強してみたいと思います。
そこで、編集部では、来る十二月十四日(火)、「弘法さんを語る会」を開催させて頂きます。かわら版の執筆者である大塚耕平が、参加者の皆様と一緒に、弘法大師のこと、日泰寺周辺のこと、縁日のことなどをお話しさせて頂きたいと思います。第一回のテーマは、「弘法大師の生涯」です。
場所は日泰寺西側の庭園ギャラリー「いち倫」です。定員二十人ですので、お時間とご興味のある方は、是非ご参加ください。お申し込みをお待ちしております。十二月のことですので、来月号以降でもご案内させて頂きます。
それでは皆さん、また来月お会いしましょう。