皆さんこんにちは。今月も弘法さんの日がやってきました。かわら版を受け取って頂いて本当にありがとうございます。
勝川の大弘法
先月のかわら版では石仏の話をお伝えしました。石仏の分類(神像、仏像、石造遺物)に従えば、弘法大師の石像は厳密には石仏ではありません。あくまで石像です。
ところで、かわら版第十六号で、三河地方に「子安弘法像」という大きな石像があることをご紹介しましたが、愛知県にはこの他にも大きな弘法大師像があります。
春日井市の勝川には、高さ十八メートルもある巨大な勝川大弘法があります。昭和三年に、地元の大地主、山口悦太郎という人物の寄進によって造られました。勝川大弘法はただ大きいだけではありません。弘法様の足元に祠(ほこら)があり、その中には千体の小さな弘法様が入っています。一見の価値ありです。お近くに行かれた際には是非ご覧ください。
福の神を巡る七福神巡り
さて、今年のかわら版は、日本最小の覚王山八十八カ所巡礼に因んで、石仏巡礼や七福神巡礼等、他の巡礼の種類をご紹介しています。
七福神とは、恵比須、大黒天、毘沙門天、弁財天、福禄寿(ふくろくじゅ)、寿老人(じゅろうじん)、布袋(ほてい)の七神です。仏教に縁の深い神様もいますが、詳しいことは次号でお伝えします。
福の神を祀る寺社仏閣を巡る七福神巡りは、江戸時代中頃に盛んになりました。年末年始に行われることが多く、一日か二~三日で回ることができ、色紙一枚に七福神の御朱印を集めます。
東京隅田川べりの谷中(やなか)、京都の京洛都などの七福神巡りが有名ですが、愛知県内にもあるそうです。一度調べてみたいと思います。
六月十五日は「青葉祭り」
さて、来月十五日は弘法大師の誕生日です。弘法大師は奈良時代末期の七七四年、讃岐(香川県)で生まれました。真言宗総本山である高野山金剛峯寺では、この日に宗祖降誕会(しゅうそこうたんえ)が催されます。別名「青葉祭り」とも呼ばれています。この日は町の人たちが「大師音頭」を踊るなど、高野山全体が毎年大変な盛り上がりを見せるそうです。
かわら版第二十一号で、四月八日のお釈迦様の誕生日を「花祭り」と呼ぶことをお伝えしました。「青葉祭り」と「花祭り」、お忘れなく。
覚王山日泰寺の縁日は弘法大師が入定(=ご逝去)された日(三月二十一日)に因み、毎月二十一日です。はじめにご紹介した勝川大弘法の縁日は、弘法大師の誕生日に合わせて毎月十五日です(「月参り」と言います)。中でも、四月と十月はそれぞれ「春の大祭」「秋の大祭」と呼ばれ、大変な盛り上がりのようです。勝川駅前通商店街も大売出しをしますので、是非一度お出かけ下さい。
申し訳ありません
さて、お釈迦様の入定日と言えば御祥当です。「ごようとう」「ごしょうとう」、いずれの読み方が正しいのか、まだ結論が出ていません。宿題の解答はもう少々お待ち下さい。