【第10号】白装束の由来 覚王山スタイル

皆さん、こんにちは。4月になりました。お花見には行かれましたでしょうか。今月前半は花冷えのする日が続きましたが、だいぶ暖かくなってきました。お花見に時期はちょっと寒かったですよね。

覚王山祭り(春祭)の日もあいにくの天気でした。事務局の皆さんも、出店している皆さんも、本当に寒そうでした。お疲れさまでした。夏祭は天候に恵まれるといいですね。

さて、先月は「お遍路の順番」をご説明しました。「順打ち」、「逆打ち」、「通し打ち」、「区切り打ち」など、いろいろな回り方があることをご紹介しました(詳しくは前号をご覧ください)。今月は「お遍路さんの衣装」について調べてみました。

白装束の由来

「お遍路さんの衣装」と言えば、ご存じ、白衣に輪袈裟、手甲、脚半を身に付け、数珠を手にした白装束です。腰には、納経帳を入れた布袋(さんや袋)をぶら下げます。

白衣はもともと「死に装束」です。巡礼ブームに沸いた江戸時代には、不治の病の治癒を願った巡礼者が、お遍路の途中で倒れて亡くなることが日常茶飯事だったそうです。そこで、「せめて手厚く弔いたい」と願った「お接待さん」たちが、白装束を用意して提供したのが「お遍路さんの衣装」の始まりといわれています。「そりゃあ、知らんかったわ」と言う方も多いことと思います。

「お遍路さんの衣装」の定番は下の図のとおりです(「高知県東部四国霊場めぐり」のホームページhttp://www.attaka.or.jp/haru03/henro/he_kiso4.htmlを参考にさせて頂きました)。「金剛杖」、「納経帳」、「納め札」は最低限の必須アイテムだそうです。とくに、「金剛杖」は弘法大師の分身と言われ、大切に扱わなくてはなりません。

菅笠には「同行二人」と書くそうですが、これは「弘法大師と道連れ」という意味のようです。お遍路もいろいろとお作法やしきたりがあって、勉強が必要ですね。

本場四国では、一番札所の霊山寺(徳島県鳴門市)の門前に「門前一番街」というお店があるそうです。巡礼アイテムや土産物を売っているお店ですが、白装束一式が1万2千円前後で用意できるそうです。

覚王山スタイル

「日本最小の八十八カ所霊場」に覚王山霊場ですが、白装束で回っている方は見かけないですね。「霊場巡りは必ずこの服装」と決まっている訳ではないそうですが、やはり白装束を身にまとうと雰囲気が違います。

覚王山霊場は全国的には無名です。地元(愛知県下)でもあまり知られていません。しかし、「日本最小の八十八カ所霊場」は観光名所になるかもしれませんね。そのためにも、いずれ、覚王山スタイルと呼ばれるような独自の「お遍路の衣装」を考えてみようと思います。

では、また来月お会いしましょう。